いよいよ明日は3月配当&優待銘柄の権利付き最終日。3月末が権利確定日の銘柄は、28日(月)までに株を購入し大引けまで保有すれば株主の権利を取得でき、配当金と株主優待を受ける事が出来ます。
「株を売ろうと思っていたけど、折角だから配当と優待を貰ってから・・」と考えている人は、権利付最終日以降に売却を検討する事になるので、例年権利落ち日は株は値下がりする傾向にあります。そのため、「株主優待を得るためには株主になったものの、株価の値下げにより株主優待以上の損に・・」というリスクがあります。
その株価の値下がりリスクを回避し、優待だけを得る方法が"クロス取引"です。方法は、権利付最終日に現物買をして、同値で信用売を同じ株数両建てする事です。株価が値下がりすれば空売りした分が利益となり、株価が上昇すれば現物買した分が利益となるので、株価の変動リスクを固定し株主優待の権利だけを取得できます。別々に現物買と信用売を入れるとそこでも微妙に値段の差が出てしまうと思うので、確実に値段を揃えたい時は前場や後場の寄付前に「成行」で注文すれば、同値で両方の取引が成立します。
ただ1つだけ注意が必要なのは、信用売にかかる"逆日歩"です。これは信用売が増えた事で株が不足した際に掛かる費用で、売りに対して買いが少なくなればなるほど逆日歩は大きくなります。そのため優待取りのクロス取引のために空売りが増えると優待以上の損失を被る事も。過去には9681東京ドームや9861吉野家HDでも悲劇が・・ ただ、「逆日歩がいくらになる」とか「どの銘柄なら安全」といった事は正確には分からないのである程度の割り切りも必要になります。また現物分だけなら受け取れるはずの配当金も、空売り分で相殺されるので実質受け取れない点も注意が必要です。
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