Why China Is Really Dictating the Oil Supply Glut - 01 May 2016
Bloombergのデータによると、中国では2016年第1Qに1日787,000バレルもの原油在庫を積み上げており、これは2014年以来で最多となります。世界的には原油価格の更なる下落が見込まれている一方、中国では年明け以降記録的な量の原油を輸入しています。
これまで中国の石油備政策に対してはReutersから、2015年1月には「中国が戦略石油備蓄(SPR)をこれまでの30日から90日に増加させる」、2016年1月には「地上の備蓄施設を補完するために地下設備を建設中」とそれぞれ報道がありました。
なぜこのように中国が戦略備蓄を増加させているのか、大きく2つの指摘があります。まず1つが、中国が原油価格が現在の水準に長く留まる事がないと考えている事と、地政学的な理由による"ブラック・スワン=市場が事前にほとんど予想できず、起きた時の衝撃が大きい事象"が起こり得ると考えておりそれに備えているためで、将来的な原油価格の上昇を見込んでいるためです。
中国国内の原油需要は輸入量の増加ほどは増えていません。JPモルガンによると、3月の中国の原油需要は1030万バレル/日であり、これは2015年に比べて2.5%の減少で、前月比でも2.3%減少しています。
4月は原油価格も上昇していますが、もし原油需要が価格上昇に伴って減少すれば、「中国は価格上昇は長く続かない」と見込んでいる事を意味します。中国による原油輸入の増大は過剰供給を和らげるため底値を決定する要因の1つになるかもしれません。
サウジアラビアが"スイング・プロデューサー=需給の変化に応じて原油生産を増減させ価格安定を図るために調整役を担う産油国"であるのと同様に、中国も"スイング・コンシューマー"なのです。
もし中国での原油輸入量が減少すれば、再び過剰供給状態に陥り原油価格も1バレル30ドル台へと逆戻りする事になりかもしれません。
⇒http://oilprice.com/Energy/Crude-Oil/Why-China-Is-Really-Dictating-the-Oil-Supply-Glut.html
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